うちで時々冗談のように出る温泉地がありまして、今回も行き先にちょっと近いから覗いてみてもいいよ、でも別に行かなくていいんじゃない、なんて言ってたのです。なんで冗談かと言いますと、私学生のときにサークルの同期の子たちとその温泉地へ行って、あまりに何もない&しかも泊まった場所が温泉地から遠い&なんと宿の風呂は温泉じゃなかった、等々けっこう悲惨な旅でして、なんかみんなで一泊して酒飲んだりしたけど楽しい記憶がまったくない、ただ絶望的に何もないとこだった、とそんな感じの場所なのです。けれどそういうところに限って実は大人になってから訪ねたら案外いいところだった、ってことよくあるわけで。で、試しに(今は便利だなあ)Googleマップのストリートビューでそのあたりを眺めてみたんですが、これがびっくりするほど記憶がない。というか記憶と全然違う。なんだか道がすっごく新しくなっちゃってるし、これトンネルあるあたり新しく道を作り替えて、それで道の駅なんか作ったりしてるのかなあ、それにしてもびっくりするほど私の記憶していた宿付近の面影がないなあ……と不思議に思い、しばらく調べてみたらなんと、少し前に近くにダムができて古い道のあたりはどうやらほぼ完全に水没しているらしいと判明。温泉地の中心のあたりは多分以前とあまり変わってないんだと思うんですが、その私が泊まった、本当に何もなかったあたりは完全に消え去ってしまっているようです……。いやあ長く生きてるといろんなことがあるなあ……そして当時写真なんてそんなに撮らなかったし記録もしてないし、おそらくあの「全然面白くなかった温泉旅行」はこのままずっと私の脳内だけに残り続けるんだと思います(笑)。
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